こんにちは。賃貸不動産経営管理士Micasaです。
3月になると新生活も目の前って感じですね!
今回は引越し後すぐにお部屋で必ずチェックしてほしいことについて。
新居に着いたら引越し荷物を入れる前にチェックしてほしい事項もあります!
これをやっておけば、退去時の敷金返金の際も安心、
入居後、管理会社や貸主とのトラブルも避けられるでしょう。
引越し前は、
- 一人暮らしの物件を決める
- 引越しの日程・方法を決める
- お部屋の採寸する予定を立てる※
- 家具・家電のレンタルor購入を決める
- 電気・ガス・水道の手続き方法など必要なこともチェック・・・
などやることが一杯で本当に忙しい
!※採寸のタイミングは、前もって別日に行う人と、引越し荷物が届く前日などに採寸+掃除をする人など様々
引越し後はクタクタで、あとはのんびりやるわ~
となりますよね。
すみません。ここでもうひと踏ん張りしてください
引越し荷物が到着する前にお部屋の不具合チェックをしておきましょう。
引越し荷物を入れる前にチェックする事は2つだけ
①フローリング等の床にある汚れやキズ
荷物を入れた後だと、フローリングに大きなキズや汚れがあっても確認できません。
自分がつけたキズ・汚れと思われると退去する時に困りますよね。
退去時の費用にかかわります。
写真を撮っておきましょう。
②壁のクロス(壁紙)にある穴や剥がれ、汚れ
背の高い家具や大きな家電(洗濯機や冷蔵庫)を搬入した後だと、
物件全体の壁紙の汚れや破損を確認できません。
先によくチェックしておきましょう。
壁紙の破損・汚損の確認が必要な理由
- 前の入居者が退去した後、管理会社または大家(それか管理会社と大家の両方)が目視で確認してクロスの張り替えが必要か判断するが、人間がやる事なのでクロスの破損・汚損の見落としがあるかもしれないから。
- 張り替えが必要かどうか判断を迷う軽微な汚れなら、クロスを張り替えない事もあるから。
- クロスに落とせない汚れや剥がれがある場合、次の入居者が入る前に張り替えておく事が多い(うちの物件は張り替えています)が、中には、壁紙が汚れていても張り替えていない物件もあるから(賃貸人の判断になる)
即入居OKで、簡単なクリーニングのみ実施された物件の場合、壁紙に汚れがあっても張り替えていないこともあり。(入居者の引越し日程的にクロス交換が間に合わない場合や賃貸人(大家)の判断による)
現況優先の即入居物件を契約したときは、引越ししたらすぐ、念入りにお部屋のチェック!
写真はもちろん、動画も必要に応じて活用。(異音がする設備などには動画が有効)
新築では前入居者がいないので念入りなチェックは必要ないが、工事中に業者が誤ってキズをつけてしまう場合も。気になる不具合があったら写真・動画を撮っておきましょう。
入居してから日にちが経ってしまうと、不具合があった場合、自分(現入居者)の責任になってしまう場合があります。
例えば入居時に、前入居者が貼っていた掲示物によりクロスに破れがあった場合
すぐに写真を撮っておきましょう。壁紙の汚損・破損は退去時に必ずチェックされます。
報告しないと現入居者による破損と思われてしまうかもしれません。
入居してから日にちが経ってしまうと、前入居者・現入居者どちらによる破損なのか判断が難しいためです。
退去時にその破損箇所を指摘され、壁紙の交換が必要と判断されると、敷金から壁紙の張り替え費用がひかれてしまいます。
退去時に返金される敷金が減るということです。
入居後いつまでに不具合の報告が必要かどうかは、管理会社や大家、物件にもよります。
お部屋に不具合があった場合いつまでに報告する必要があるか、管理会社に確認しておくと安心です。
入退去時の物件状況及び原状回復確認リストあり。入居時に部屋をしっかりチェック。
P4・5には入退去時のチェックに使えるP7には特約について記載あり。
P17~26 原状回復について具体的に掲載。賃借人(入居者)の原状回復負担義務等一覧表は必見!
新生活を始める前に、賃貸借契約書(物件を借りた時の契約書)と、原状回復ガイドラインを見ておくと安心です
壁紙の小さな画鋲の穴程度は、入居者の通常使用の範囲と考えられていますが、それも契約書に特約で禁止と記載されていれば、通常使用の範囲とみなされません。退去時に費用を請求される事になります。(過去にクロスの画鋲の穴程度もダメな物件を契約したことがあります)
契約書はよく読みましょう!!
お風呂場のひどいカビも、カビ落としの費用は入居者の負担になることが多いので、ご注意ください!
そういった具体例が、原状回復ガイドラインにはたくさん記載されていますよ
壁紙や他の設備などには、それぞれ何年で減価償却されるという規定があり、居住年数によって入居者の負担額も変わってきます。一般的には長く住んでいれば入居者が払う費用は安くなります
入居者が気をつけて暮らしていたのについてしまう通常の汚れ(通常損耗)、経年劣化での色あせなどに対しては、入居者の責任は生じないのが原状回復ガイドラインの基本的な考え方です
荷物を入れた後でOK! 新居でチェックすること
エアコンの状態チェック
物件に最初から設備としてエアコンが付いている場合は、チェックしましょう。
- 電源を入れてきちんと稼働するか?
- 異音やニオイはしないか?
- フィルターは掃除してあるか?
引越しの多い3月は、エアコンをつける必要がない位暖かいこともあります。
夏になってエアコンを使おうと思ったら臭かった、フィルターが汚れていたと言っても
対応してもらえない事もあるでしょう。
入居後すぐに掃除状況やニオイの確認もしておきましょう。
エアコンが壊れていた場合、物件の設備であれば直すなどの対応をしてもらえますが、暑くなってからエアコンの故障に気づいたら悲惨です。
動作確認はしておきましょう。
その他の室内・室外チェックリスト
- 天井のクロスの破れ・汚れはない?
- 各部屋の照明器具は点灯する?
- ドア(玄関・各部屋・クローゼット)の開閉はスムーズ?キーキー言わない?
- トイレ・浴室・キッチンの排水は問題ない?
- トイレ・浴室・キッチンの換気扇に不具合(異音)や汚れはない?
- キッチンコンロに不具合はない?
- ベランダの物干し用金具は壊れてない?
- 網戸に破れはない?
- 郵便受けは壊れてない?
など入居後すぐにまとめてチェック!
設備に不具合があれば、管理会社に報告して対応してもらいましょう。
不具合があった場合、入居してすぐに報告すれば自分の責任と思われて敷金から引かれるようなトラブルを防げます。
エアコンを使う時期になってから故障に気づいて困るような事もないでしょう。
入居時に「現況確認書」を渡されたら、面倒だと思いますがしっかりお部屋をチェックして記入してください。自分用の控えとして現況確認書はコピーをとるか、書類を写真に撮っておきましょう。
管理会社は新しい入居者が入る前に、お部屋のクリーニングをします。
必要に応じて壁紙の交換やフローリングの部分的張り替えをしたり、ドアの開閉の調子など細かいところまでチェックしたりします。
家賃の高低、管理会社と賃貸人の清掃等の契約状況にもよりますが、基本的にきちんと管理されている物件が多いと思います。
安心して新生活を始めてくださいね。
現況確認はネットで提出する会社も
娘の賃貸物件は、入居したら数日以内(1週間だったかな?ちょっと忘れてしまいました)に汚れや不具合がある所を写真にとってメールで報告するシステムです。
不具合がない時は「問題なし」と送信するよう書かれていました。
実際は壁のクロスと床に少しキズがあったので、写真に撮って送信。
しかし、エアコンは古いのに掃除が非常に行き届いていて、フィルターがピカピカ&無臭でした!
管理がしっかりされている物件で安心した覚えがあります。
みなさん、引越しの荷物も片付いていない中面倒だと思いますが、しっかり室内を確認しておきましょう。
最初から不具合がある所は、必ず管理会社に報告しましょう。
証拠になるようにスマホで写真を撮っておく事をおすすめします。
写真をうっかり消さないように注意してくださいね。
ゴミ捨ての曜日とルールを確認
引っ越したらすぐにゴミ出しの曜日、ルールを確認しておきましょう。
引越しはゴミがたくさん出ます。
うっかり捨てそびれると大量の引越しゴミと数日間暮らすことになるのでご注意を。
必要なことが済んだら、片付けは無理せずぼちぼちやっていきましょう。
引越し後も大学生は履修登録・教科書販売、パソコンの設定(学校から指示がある場合も)など結構忙しいです。
社会人はもっと忙しいので、優先順位の高いことだけやりましょう。
無理して頑張りすぎて体調を崩したら大変です!
近所をのんびり散歩しながら雰囲気の良いカフェ、クリニックやスーパー、美容院などを探索するのも楽しいですよ。
私の引越し経験
お時間のある方は良かったら読んでください
私は大人になってから何回も引越ししています。
賃貸アパート、賃貸マンション、賃貸一軒家、賃貸メゾネットタイプと様々な物件に住んできました。
夫の会社で借り上げた物件に住んでいた時は、会社の契約だったため、敷金礼金、退去時の敷金精算などもあまり気にしていませんでした。
今思えば、結構ずさんに管理されていたお部屋に住んでいたこともあります。
20年近く前なので今とは状況が違うと思いますが、
入居時にたばこ臭く、壁のクロスも黄ばんでいてヒビが入っている部屋でした。
残念なポイントが多い物件でしたが、仕事による急な引越しで、しかもペット可を探していたため選択肢はありませんでした。
もしかしたら前の入居者が引っ越してから、私たちの入居予定日までの期間が短くて、壁紙の張り替えをする時間がなかったのかもしれません。現況優先物件だったのかな。
あの頃は知識もなかったので、壁紙が汚れていても「こんなものか」と思っていました。
(ちなみに退去後のクリーニングは、たいてい1日で済みます。
クロスの張り替えは、業者さんのスケジュールの空き具合によって変わるので、日にちがかかるのです。)
犬が飼えることを優先して物件を選んでいたので、当時は壁紙がボロい事をあまり気にしていませんでした。
今考えると、かなり黄ばんでいたな。壁も超薄かったな。
と突っ込みどころ満載の物件でしたね。
また他に、新築で入居した賃貸の一軒家では、
引越し後しばらくしてから管理会社の人が「不備はありませんか?」と聞きにきたので、
「子供が網戸を破ってしまったので直してほしい」と伝えたところ、
「日程についてこちらから連絡します。」と言われたきり
その後全く連絡がありませんでした。
私は面倒くさがりなので、もう直してもらわなくてもいいやと、
網戸の破れを無理矢理セロテープで応急処置だけして放置。
(換気は他の窓を開けてました。)
その物件には2年ほど住んでいましたが、結局直しに来てもらえませんでしたね。
管理会社の人もうっかり忘れていたのでしょう。
私から連絡すれば良かったですね。
そういう経験をしているので、大家業をしている今、
物件の退去後のチェック、清掃後に次の入居者が入る前の部屋のチェックはしっかり行っています。
設備が壊れた場合の対処は、管理会社から報告を受けたら早急に対応するようにしています。(実際に手配して動いてくれるのは管理会社ですが)
引越しは、引っ越す前も後もとても忙しいです。
体力的にも大変ですが、新しい環境に慣れるまでは精神的にも疲れるでしょう。
そんな中、物件の不具合で余計な心配事やストレス、無駄な時間を使いたくないですよね。
私も引越しが多かったので、そういった入居者の気持ちを忘れずに賃貸経営をしていきたいと思います。
読んでくださった方、ありがとうございました